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平成30年度びわ湖セミナー

2019/03/01(金) ピアザ淡海で開催された、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター主催、平成30年度びわ湖セミナー「生態系保全をめざして〜湖の水質と生き物のつながり」に、淡海を守る釣り人の会 スイミーさん、なみやくんと参加して勉強させていただきました。

 

マザーレイクフォーラム びわコミ会議でもお世話になっている琵琶湖環境科学研究センターの三和さん、佐藤さん、清掃活動にご協力いただいている滋賀県水産試験場草野さん、瀬田川リバプレ隊中谷さん、瀬田町漁協組合長吉田さんにご挨拶できました。

 

国立環境研究所琵琶湖分室分室長今井さんの基調講演では、テキサス大学で過ごされた頃のお話に始まり、他の人がまだやっていないことに着目して新たな測定方法を開発され、フミン物質による藻類増殖への影響の調査など、主に霞ヶ浦での研究についてお話しくださいました。
質疑応答では琵琶湖に関する質問が出て、「琵琶湖の泥は変ですよね」という衝撃的なコメントも(時間の関係もあり、そこを深く突っ込んだお話はありませんでしたが)

化学的酸素要求量(COD)、溶存有機物(DOM)、フミン物質、キレーター物質など、いっぱいメモしました。耳慣れない用語も、繰り返し登場するうちにそれぞれの関連付け、文脈が少しずつ見えてきて(翻訳の仕事の調べ物のように)点がつながって面白くなってきます。

滋賀県立大学後藤先生の発表では、一次生産=光合成に始まる有機物生産について、琵琶湖での1年間の変化をグラフで示してくださり、昨年の大型台風、猛暑少雨など気候変動の影響を受けた様子がわかりました。
光が一次生産に最も寄与し、5-7月に光量子量が増えると大型緑藻が増加し、台風で一気に下がった後、陸域からの栄養塩などなんらかの物質を使ってまた増殖したと思われる、など。

国立環境研究所の冨岡さんは新たに開発した一次生産と細菌生産の測定手法について、既存の手法からどのように改良されていったのか(放射性同位体を使用しない方法、測定の邪魔になる波長の光を通さず、人の目には透明に見えるフィルタを活用するなど)をご紹介くださいました。
その手法によって得られた結果として、細菌生産は7月が高く一次生産は5月が高い、細菌生産は南北の差は小さいが左岸側が高く河川などの流入が多い影響とみられる、など。

昨年のびわコミ会議で「釣り人から見た琵琶湖の変化」の発表にもご協力いただいた琵琶湖環境科学研究センター佐藤さんの発表では 、“水清ければ魚(うお)棲まず”という有名な故事に始まり、沖縄ではきれいな海でもサンゴと植物プランクトンがいいバランスを保って魚が多いというお話や、瀬戸内海の貧栄養化によるノリの品質低下など、身近な事例を交えながら、琵琶湖で行われている「琵琶湖内の物質循環をよくして(転換効率を高めて)、水が綺麗なだけでなく生き物の多い豊かな環境」を目指す研究についてご説明くださいました。
魚には一次生産量による影響が見られないことや、エサ(プランクトン?)の質や大きさが琵琶湖の食物連鎖に影響しているかも、など。

琵琶湖環境科学研究センター早川さんの発表では、飲み水である琵琶湖では、海域で行われているような栄養塩の放流を行うと富栄養化につながってしまうこと、琵琶湖では生食食物連鎖が主体で微生物食物連鎖が少ないこと、植物プランクトンの生産は過去に比べてそれほど落ちていないこと、栄養となる物質を放流すれば良いという単純な問題ではなく、食べられやすい小さなプランクトンを増やすための取り組みを検討していることなどをお話しくださいました。

門外漢でわからないこともありますが、たくさんメモをとって、マニアックな語彙が少し増えて笑、新しい視点を知ることができて楽しいセミナーでした。 ありがとうございました!